転職をする目的には色々ありますが、多くの場合は収入のアップを希望しているとおもいます。
しかし、Aさんは転職により収入が少なくなってしまいましたが、やりがいを感じていると言われています。
お話を伺ってみました。
Aさん(女性35歳)某大手コスメ会社 企画本部 企画2部 チーフプランナーAさんが
転職前に勤めていたのは外資系の化粧品会社でした。
もともと化粧品に興味があった上に、得意の英語を使うことができるという理由で、
新卒で入った企画会社から転職していました。
「最初の3年間は購買部で海外調達品の購買開発業務の担当をしましたので、
商品ができて世の中に渡るまでの流れの基礎をつかむことができました」その後は商品企画に異動になり、
女性向け高価格帯サプリメントの開発が担当となります。
ここではマーケティングの手法や企画の立て方、サプリメントの専門知識など、
「今の仕事に役立つたくさんのことを学ぶことができました」という。
しかし、同時にAさんはジレンマを感じるようになっていたのです。
本社が海外にある関係で日本の社内では縛りが多く、
自分のアイディアを1から形にするという事が難しかったからです。
「自分が納得して作るというよりも、『作らされている』という感じが強かったです。
それで、もっと自由に物づくりがしてみたいと思うようになりました」ちょうどそのころ、
関連会社でデザイナーとして働いていた学生時代からの友人が
「自由で楽しい雰囲気があなたに合いそうだよ」と某大手コスメ会社を勧められました。
「商品もいい意味でニッチかつ個性的なものばかりでした」。
その社のホームページを見てみるとちょうど商品企画部門で求人があったので、早速応募したそうです。
一次面接では、Aさん自らが企画した思い入れのある商品を持参しました。
機能や企画意図、受けた評価や実績までも、まとめてプレゼンテーションしたそうです。
化粧品の企画経験はなかったそうですが、「基本はサプリメントと同じ。
購買開発の経験も合わせてアピールして、『ありそうでなかったコスメを作りたい』という事を伝えました」
商品企画に必要な「熱意」や「明るさ」、そして旺盛な好奇心や自己管理能力の高さなど
メンタル面の強さも前に出しました。
「多少緊張していましたが、時折冗談を織り交ぜながら話したら、
面接担当の方にも笑ってもらえたのでリラックスして臨めました。
なるべく堂々と見えるように胸を張り、ハキハキと受け答えをするように気をつけました」
これまでの実績と面接時の機転、前向きな姿勢を評価され内定を得たAさんはは入社後はすぐに
複数のブランドの引き継ぎ、新しいサプリメントシリーズの立ち上げなど
新人とは思えない程の膨大な量の業務が待っていました。
「さすがにこのときほど自分の体力に感謝したことはなかったですね。
かなりボリュームがあって大変でしたが、ワンサイクルまわすと優先順位やコツが自分なりにわかってきました。
2年目以降はある程度落ち着いて仕事ができるようになりました。
自由闊達で、個人を尊重するという会社の人間関係も心地よかったです」
自分の企画した商品が初めて店頭に並んだ時のことは今でも忘れられないという。
「陳列棚に並んでいる商品をこっそり写真で撮らせてもらいました、
商品を手にとってくれた方々には『買って〜』と念力を送りました(笑)。
私はアイデアが形になるというプロセスも好きですし、
成果がハッキリと数字に表れてくることに達成感を感じましたね」また、
プランナーの意見が反映されやすい会社の風土も転職してよかったと思うことのひとつだという。
そのために、アイデアを出す努力は怠ってはいないらしい。
大きな会議は必要最低限だけなので、市場調査をしたり、
企画立案のためにファッションセミナーに参加したりするなど、アクティブに動きやすい会社ですという。
「前職はお給料も多かったのですが、その分ルールや残業も多く、
食事のバランスは崩れるし運動不足にもなりがちでした。
今はいいアウトプットさえできていればスケジュール個人に管理は任されているので、自分の時間が増えました。
健康のためにウォーキングを始めたのですが、そのおかげが気分も体調もぐっと上向きになりました」
そうしていくつものヒット商品を生み出し、プランナーとしての脂がのってきたAさん。
これからもたくさんのの女性に愛されるロングセラー商品を作っていきたいと意気込んでいる。
さらに今ではチーム内で中堅層という立場になっており、
後輩のサポートや部内の全体的な取りまとめにもこの先、力をいれていきたいと最後に笑顔で語ってくれました。
どうでしょう。
お給料が少なくなっても、やりがいのある転職をされた方の生の声は。
転職をされる際の参考として見ておいてください。